売却価値の考え方
近年は、事業承継が社会的な課題となっている。これに伴い、中小企業庁は「中小M&A推進計画」を公表。M&Aに係る費用の一部を補助金の対象とした。また、総裁選に敗れた河野太郎氏が行政・規制改革担当大臣時代に「 […]
企業価値の概念
2021年は、敵対的買収や競合的買収が目立ったため、「企業価値」が何かを改めて考える年となった。 思えば、2014年に公表された「伊藤レポート」は、ROE8%を掲げていた。これは、日本の株式資本コストは6~7%程度であっ […]
アクティビズムの動向
わが国も近年、米国と同様、上場企業の株主構造が変化し、アセットオーナーから資金運用を受託したアクティビストの保有が確認されている企業が増加しており、上場企業に対して、アクティビストがキャンペーンするケースが増加している。 […]
委任状による議決権行使の問題
最高裁は、オーケーの関西スーパー経営統合手続きの差止め仮処分に係る許可抗告を棄却した。これで関西スーパーを巡る阪急グループとオーケーの買収合戦(競合的買収)に決着がついたといえる。しかし、問題も浮き彫りになった。これは、 […]
M&A市場の動向
2021年も残りわずかとなったが、MARRの調べによると、11月末時点の日本のM&A市場は取引総額が15兆6,773億円、案件数が3,875件となった。取引総額が前年同期比11.6%、案件数が前年同期比15.3%、ぞれぞ […]
部分買付の問題
SBIによる新生銀行株式に対する敵対的TOBが成立した。2021年の敵対的TOBは既に6件(成立は本件と日本製鉄の東京製綱株式に対する1件の2件)。これは過去最高となっている。 これは、TOBには証券会社が買付けの代理を […]
市場内買付けによる強圧性と株価
コメンタリー「市場内買付けに対する買収防衛策とTOB」で触れたとおり、最高裁判所は、敵対的買収者の市場内買付けには「強圧性」があるなどを理由に、取締役会の買収防衛策を認めた。「強圧性」とは、市場内買付けが行われると、株価 […]
日本の買収防衛法理から示唆されること
新生銀行の取締役会のがSBIの敵対的TOBに「中立」の意見を表明し、買収防衛策を株主総会に諮ることも断念した。これで買収防衛策は発動されないため、司法の判断を仰ぐこともない。もし買収防衛策が発動された場合、司法はどのよう […]
米国で買収防衛策が認められる基準
コメンタリー「市場内買付けに対する買収防衛策とTOB」で触れたとおり、欧州は、買収者に対して、市場内外の取引を問わず概ね30%以上の支配権を取得する場合にはTOBを強制する一方、取締役会に対して、株主総会の承認のない買収 […]
市場内買付けに対する買収防衛策とTOB
コラム「最強の買収防衛策」で触れたとおり、東京機械事件で最高裁は、取締役会の買収防衛策は原則として、株主の判断を尊重するものの、裁判所が介入することもあり得ることを確認したが、裁判所が介入する理由として、敵対的買収者の市 […]