●講師:吉村一男(フィデューシャリーアドバイザーズ株式会社代表)
●日時: 2022年 12月 9日(金) 10:00~12:00
●対象: 会社役員、経営管理部門のご担当者様、弁護士、また本テーマにご関心のある方
●内容:
コーポレート・ガバナンス改革によって、株式の所有構造が機関化し、株式の持合が減少したものの、株式市場に新たに参入してくるアクティビスト・ファンドが増加し、株主総会における株主提案、当事者で合意されたM&A価格の増額キャンペーン、そして、敵対的M&Aが急増しています。
日本企業は欧米企業と比べ、多くの企業がPBR1倍を割れており、資産価値が株価に反映されていない「割安」の状況であるため、これに拍車をかけています。
ここで争点は、企業価値の評価(バリュエーション)であるため、取締役や経営管理スタッフの皆さまにはバリュエーションに基づく意思決定が求められます。
そこで本セミナーでは、第16回(2022年)M&Aフォーラムで正賞を受賞した『バリエーションの理論と実務』(日本経済新聞出版、2021年)の共著者で、証券会社で長年、M&Aアドバイザリー業務に従事し、大学の研究員でもある講師が、取締役や経営管理スタッフの皆さまに求められるバリュエーションの考え方をコーポレート・ガバナンスや米国の株主訴訟の動向を交え、分かりやすくお伝えします。
1.わが国のコーポレート・ガバナンス改革とM&A市場
(1)コーポレート・ガバナンス改革と7つの効果
(2)コーポレート・ガバナンス改革がM&A市場に与えた4つの影響
(3)企業価値創造の原則
2.米国の株主訴訟におけるバリュエーションの考え方
(1)欧米における機関投資家の動向とアクティビストによるキャンペーン
(2)米国の株主訴訟におけるバリュエーションの考え方
(3)米国の金融業界や裁判で一般に受け入れられているバリュエーションの理論
3.わが国におけるバリュエーションの考え方
(1)わが国においてアクティビストによるM&Aキャンペーンが増加する3つの背景
(2)事例で考えるバリュエーションのcherry picking
(3)現預金の事業性と不動産時価の反映
(4)なぜ今、取締役会の実効性やESGを含む非財務情報の開示が議論されているのか
(注) 本セミナーにつきましては、コンサルティング会社、会計事務所等の講師と同業の方のお申込みをご遠慮いただいております。
●形式:①会場でご受講、②オンライン会議システム「Zoom」のLIVE配信でご受講③後日動画でのご受講
●申込:金融財務研究会